▼ 2009/01/14(水) 絆結び編 ~TIPS~ 『八十稲羽』
ということで前回から始まった連載のTIPS一本目です。
今回、ひぐらしキャラ出ません(爆)
なんの二次創作なんだかわかりゃしねぇ(爆)
それではどうぞ
ショッピングセンター”ジュネス”のフードコート。
親しげに談笑する男女混合の一団がいた。
「そっかー、センセイ達帰ってくるクマか?! よかったクマ!! ヨースケもチエチャンもナオチャンもセンセイも居ないとクマ寂しいクマよ」
おおよそ、この地方都市の一角、田舎町と言って良い八十稲羽に似つかわしくないドレッシーな服装の少年が声を上げる
熊田、通称クマと名乗る謎の少年である。
「うん、でね。新しいお友達も一緒に連れてくるんだって」
背中まであるなだらかな黒髪をかき上げて、そう返答したのは市内随一の老舗温泉旅館・天城屋旅館の跡取り娘、天城雪子。
「へー、どんな連中なんすかね?」
いかつい外見と裏腹に穏やかな笑顔を見せているのは、染め物屋・巽屋のせがれにして大人気の手芸教室を営む巽完二。
彼ら3人は月森孝介達の高校時代からの堅い絆に結ばれた仲間である。
昨晩、里中千枝によりゴールデンウィークでの集まりに新たなメンバーを加える事になったと連絡を貰った雪子は早速、残りの仲間であるクマ、完二に電話をし、今日の集まりとなっていた。
「うーん、なんか一人は月森くん達の後輩で直斗くんの同級の男の子で、もう一人は女の子。千枝の同級で友達なんだって」
「そっすか、じゃ男の方は俺とタメっスね」
「ウホー、その女の子は可愛いクマか?」
「クマさん、残念だけど、その二人は千枝によれば熱々のカップルらしいよ」
「つまんないクマー! でもクマ頑張って略奪愛しちゃうクマよ!」
「何言ってんだこのクマ公! 毛毟るぞ、コルァ!!」
大声をあげる完二を雪子がなだめる。
「まぁまぁ。クマさんだって久しぶりにみんなが戻ってくるからうれしいだよ、多分」
「はぁ。けどっすね! こいつ花村先輩の影響だかなんだかしんないんですけど余計な事ばっか覚えるんですよ? たまにはビシっと言っておかないと野放しにしてたら先輩達の顔に泥塗ることになるっす」
「よよよよ……カンジはクマに飽きたクマね? クマの初チッスを奪ったくせに! クマの純情返せクマ!」
「なななな、何言い出すんだこのクマ公! 毟る! ぜってークマ毛毟ったる!」
騒がしくなったところを見とがめたのか、二人組の女性が現れて声を掛けた。
「あ、やっぱり天城さん達だ。久しぶり!」
「小沢さんとえっと松永さん。久しぶりだね」
「どうも、ご無沙汰しています、天城先輩。それから熊田さん」
「おんやぁ? アヤネチャンはカンジとは久しぶりじゃないクマか?」
「ほ、ほっとけ! あや……松永はうちの手芸教室に通ってきてっからしょっちゅう会ってんだよ!」
相変わらず、クマにペースを乱される完二を尻目に、席に着いた二人を交えて雪子は話し出す。
「今日はね、ゴールデンウィークの話してたんだよ。月森くん達が帰省してくるからって」
「へーそうなんだ? 久しぶりだなぁ……みんな元気なんだね」
「良かったです。皆さんお元気なんですね」
あわてて、クマを無視し、その会話に加わる完二であった。
「小沢先輩、お久しぶりっス。今日は珍しいですね、バイト休みなんすか?」
「うん、今日は久しぶりに休み。で、さっき下で偶然綾音ちゃんに会ったから一緒にお茶でも飲もうかって」
「でも、ご一緒したら完二くん達にも会えてうれしいです」
「ば、ばば馬鹿ヤロー、そんな言い方したら誤解されちまうだろうがっ!」
「あ、ごめんなさい……」
どうやらこの二人、単に元同級生、現在手芸教室の先生と生徒ではなさそうである。
「あやしいクマね~、カンジがこうやって焦るときは大抵あやしいクマよ」
「クマさん、詮索はするもんじゃないよ?」
「そうかぁ、巽くんと綾音ちゃんとかぁ」
「お、小沢先輩まで……俺ぁ、俺ぁ泣きたい気分っス」
「完二くん……大丈夫? 元気出してよ」
女3人寄ればかしましいとは言うものの、それにクマが加わった事で完全に完二は立つ瀬が無くなったかのようだった。
「せんぱぁ~い……早く戻って来て下さいっす~、俺一人じゃ太刀打ちできねぇっすよ……」
そんな集団はフードコートで目立つのか、更に新たな一団が現れた。
孝介達の同級生であった一条康、長瀬大輔、完二の同級生であった小西尚紀の3人。
そして、同じく孝介達の同級生であった海老原あい。
「よぉ! お揃いだね」
「なんだ、今日は何かの集会なのか?」
「あ、みなさんお久しぶりです」
「なに? あたしだけ除け者にして集まってたって訳?」
さらに騒がしい事態になりそうな予感というか悪寒に完二はぐったりする。
「センセイ達がゴールデンウィークに新しいトモダチ連れて帰ってくるクマよ! その話とカンジとアヤネちゃんがあやしいって話をしてたクマ!」
「おお、久しぶりに帰ってくるんだな。春休みんときは会えなかったからなぁ、月森も里中さんも元気かなぁ?」
「一条、なんで花村とかがバッサリ抜けてるんだ?」
「ほっとけ!」
一人、ため息を付き、心で叫ぶ完二であった。
「せんぱぁ~い……早く戻って来て下さいっす! 俺一人じゃ太刀打ちできねぇっすよ……ほんと早く帰ってきて下さい、お願いするっす」
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